九州巡検(阿蘇・雲仙・別府) 2013年度 地学教室 春の巡検


目的: 火山噴出物・火山地形の観察,火山の災害・恩恵の学習
教員: 山本・三好・藤井
学生 佐々木・小林・山口・山川・本夛・内山田

  18:00 大阪南港コスモフェリーターミナル集合.「さんふらわあ」で別府へ.   明石海峡大橋の下を通過.   フェリーからの夜景を満喫する人たち.

  夜が明けて,別府の街がみえてきた.   フェリーからみた朝日.   別府港に入港.向こうにみえるのは高崎山.この時はまだ晴れていた.

別府から阿蘇へ.しかし悪天候のため大観峰では何もみえず,中岳第一火口に行けず.草千里ヶ浜もみえず...阿蘇火山博物館にて阿蘇の活動史を学習.  上米塚にてスコリア丘の断面を観察.
 夕方になってようやく巡検らしくなってきた.
 福井ではお目にかかれない降下スコリアの露頭に一同興奮.
 この日一番の盛り上がりとなった.

  鮎返ノ滝を遠望.地表に露出するカルデラ形成後噴出物の中で最古の溶岩.   立野の渓谷へ.火口瀬とそれを埋めた溶岩について学ぶ.   長谷中利昭先生(熊本大)の研究室の皆さんと夕食会.熊本市内にて.

  巡検2日目.熊本新港からフェリーで島原へ.長谷中研の皆さんと.  群がるカモメに口でかっぱえびせんを与えようとする山本先生.   九十九島(岩屑なだれの流れ山)を眺めながら『島原大変肥後迷惑』を学ぶ.

  九州大学地震火山観測研究センターを見学.様々な観測装置について学ぶ.  特別に許可を得て北上木場農業研修所跡へ.
 火砕サージの熱(とその後の建物火災の熱)で変形したという塩ビパイプを観察.
  そこかしこに残る火砕サージの痕跡.北上木場農業研修所跡にて.

  特別に許可を得て定点へ.1991年6月3日の火砕サージで多くの犠牲者がでた場所.   焼けた自動車の残骸.言葉を失ってしまう.   水無川には巨大な岩塊がゴロゴロ.火砕流後に発生した土石流の堆積物だろうか.

  平成新山ネイチャーセンターへ.「ブラストメーター」について学ぶ.   旧大野木場小学校へ.火砕サージによる校舎の被害について学ぶ.   火砕サージの高温によって変形したアルミ製の窓枠.

  雲仙地獄へ.福井では味わえない『噴気』について学ぶ.   ところどころ黄色っぽくみえるのは火山ガス由来の硫黄.   休憩所にて温泉の蒸し卵をいただく.これも火山の恩恵のひとつ.

  道の駅みずなし本陣ふかえへ.土石流によって埋没した家屋.  土石流にのまれ傾いた電柱.道の駅みずなし本陣ふかえにて.   フェリーで熊本へ.眉山が最後にシルエットを見せてくれた.

  巡検3日目.竹田(七里)にて阿蘇3火砕流堆積物を観察.   竹田から原尻の滝へ向かう途中の川底の露頭へ.   川底に露出する強溶結の溶結凝灰岩(阿蘇火砕流堆積物).柱状節理が見事.

  原尻の滝に到着.   原尻の滝にて昼食.   下に降りて滝に近づくとなかなかの迫力.柱状節理の発達した溶結凝灰岩.

  別府で火山の恩恵を学ぶ.まずは明礬地獄へ.   明礬の結晶を採るための『湯の花小屋』.   『湯の花小屋』で採取された明礬の結晶.

  明礬地獄名物『地獄蒸しプリン』.これも火山の恩恵のひとつ(たぶん).   『湯けむり展望台』から別府の町を望む.さすが湯の町別府. 「さんふらわあ」で大阪へ.残念ながら天気には恵まれなかったが,それなりに充実した巡検となった.